建設キャリアアップシステム(CCUS)で変わる!建設業の課題をクリアできる

建設キャリアアップシステム(CCUS)についてご紹介します

建設業界は、国土やインフラの整備に不可欠な役割を果たしていますが、その発展には技能者の確保と育成が欠かせません。しかし、技能者不足や経験の偏在、適切な評価や処遇の不透明さといった課題が業界全体を抱えています。

そこで、この課題に対処する新しい取り組みが「建設キャリアアップシステム(CCUS)」です。CCUSは、技能者個々のスキルや経歴を公平に管理し、彼らのキャリアアップをサポートする仕組みです。

本記事では、建設業界におけるこの新しいフレームワークであるCCUSの概要や意義、そして活用方法について分かりやすく解説します。建設業界の発展と技能者の成長を促進するこの取り組みについて、皆さんに詳しくお伝えします。

目次

建設キャリアアップシステムの背景とその必要性とは?

建設キャリアアップシステムの背景には、建設業界の課題があります。

建設業界の課題

技能者の高齢化と不足

建設業界では、経験豊富な技能者の高齢化が進んでいます。これにより、技能の継承や育成が困難になり、業界全体での技能者不足が懸念されています。


経験の不均衡

若手の技能者が成長しにくい状況が起こっています。技能者の経験や能力がバラつき、一部のベテランに頼りすぎることがあります。その結果、新人の成長や力を発揮する機会が制限されています

評価と処遇の不透明さ

技能者の能力や実績の評価が十分に行われていない場合があります。また、技能者の処遇や報酬体系が不透明であるため、モチベーションの低下や離職率の上昇といった問題が生じています。

業界全体の発展への影響

技能者の不足や処遇の問題が解決されない場合、建設業界の発展や施工品質の維持に支障をきたす恐れがあります。また、インフラの老朽化や人口の増加に対応する能力が低下する可能性もあります。

建設業界には様々な課題があるな~

SSPC

建設業界の持続的な発展を図るために、適切なシステムや取り組みが求められています。その中でも、技能者の能力向上と評価の透明化を促進するための新しいフレームワークとして、建設キャリアアップシステム(CCUS)が注目されています。CCUSは、技能者のスキルや経歴を効率的に管理し、業界全体の技能者の育成と発展に寄与することが期待されています。

キャリアップ(CCUS)とは?

SSPC

建設キャリアアップシステム(CCUS)は、建設業界における技能者の能力向上と業界の発展を促進するために導入されたシステムです。CCUSの主な特徴や機能について詳しくご紹介します。

技能者の登録と管理

CCUSでは、建設業界で活躍する技能者が情報を登録し、システム上で管理します。登録される情報には、技能者の経歴、資格、実績などが含まれます。

公正な評価と処遇の改善

登録された技能者の情報は、公正な評価基準に基づいて評価されます。これにより、技能者の能力や実績が適切に評価され、処遇の改善が図られます。

技能の研鑽とキャリアパスの提示

CCUSは、技能者のスキルアップやキャリアの構築を支援する仕組みを提供します。登録された技能者は、技能や経験に応じた研修やキャリアパスを提示されます。

業界横断的な情報共有

CCUSは、建設業界全体での技能者の情報を共有するプラットフォームとして機能します。これにより、異なる事業者間での情報共有や人材の流動性が促進されます。

デジタル化と効率化

CCUSは、従来の紙ベースの登録や管理からデジタル化されたシステムです。これにより、情報の取得や更新が容易になり、業務の効率化が図られます。

SSPC

上記が建設キャリアアップシステム(CCUS)の主な特徴と機能になります。※CCUSの導入により、建設業界の技能者育成と発展がより一層促進されることが期待されています。

建設キャリアアップシステム(CCUS)のメリット

キャリアアップシステムを導入するメリットはある?

SSPC

事業者や技能者のどちらにもメリットがあります。
CCUS(建設キャリアアップシステム)には、建設業界の事業者や技能者にとって多くのメリットがあります。

事業者のメリット

効率的な人材管理

CCUSを利用することで、事業者は技能者の登録情報を簡単に管理できます。経歴やスキル、資格などの情報が一元化されることで、人材の配置や労務管理が効率化されます。

現場管理の効率化

CCUSにより、現場への技能者の入退場管理が容易になります。ICカードを使用した入場管理システムの導入により、現場の安全管理や労務管理が向上します。

適切な評価と処遇の向上

CCUSに登録された技能者の情報を元に、能力や実績に応じた適切な評価が行われます。これにより、優れた技能者への適正な処遇が可能となり、モチベーションの向上や離職率の低下が期待されます。

技能者のメリット

スキルや経歴の証明

CCUSに登録された技能者は、スキルや経歴を証明できます。これにより、就業先や取引先との信頼関係が構築され、新たな仕事の機会を得ます。

適正な評価と処遇の向上

CCUSにより、技能者の能力や実績が公正に評価されます。その結果、適正な処遇や報酬が提供されることで、技能者のモチベーションが向上し、キャリアの成長が促進されます。

キャリアパスの提示

CCUSは、技能者に対してキャリアパスの提示をします。経験やスキルに応じた研修や昇進の機会が提供されるため、技能者は自己成長を目指す方向性を明確にできます。

キャリアアップシステムを導入するメリットはたくさんあるね!

SSPC

CCUSは、事業者と技能者の両方にとって、より効率的な人材管理やキャリアの発展を支援する重要なシステムと言えます。

CCUSの利用方法と料金

建設キャリアアップシステム(CCUS)の利用方法や料金についてご紹介します。

技能者登録料

CCUSを利用するためには、まず技能者が登録する必要があります。
【登録料は以下の方法で支払い方法】

インターネット経由の登録

簡略型
 2,500円(税込)

詳細型
 4,900円(税込)

認定登録機関を通じた登録(詳細型のみ)
 4,900円(税込)

事業者登録料

建設業者がCCUSを利用する場合に支払う登録料です。
資本金額に応じて料金が設定されています。登録の有効期限は5年間です。

管理者ID利用料

建設業者がシステム内で事業者情報や現場情報を管理するための管理者IDに対する利用料です。1つのIDにつき年間11,400円(税込)の利用料が発生します。ただし、一人親方の場合は2,400円(税込)です。

現場利用料

建設業者が現場や契約情報を登録した際に発生する利用料です。1人日・現場あたりの利用料金は10円(税込)です。利用料は、技能者の就業履歴情報の登録回数に応じて計算されます。

利用する際には、登録や更新時の手続きや料金の支払いについて確認し、適切な手続きができるよう注意してください。

CCUSに期待される効果

CCUS(建設キャリアアップシステム)の導入により、建設業界全体に様々な効果が期待されています。

期待される効果を6つご紹介

技能者の能力向上と処遇改善

CCUSは、技能者の経験やスキルを公正に評価し、適切な処遇を提供することを可能にします。技能者はスキルや経験を正確に記録し、その情報を基に適切な評価や処遇を受けることができます。これにより、技能者のモチベーションが向上し、業界全体の技術力が向上することが期待されます。

業界の労働環境改善

CCUSを活用することで、現場管理の効率化や労務管理の向上が図れます。技能者のスキルや経験が正確に把握されることで、適切な役割分担や業務配分が行われ、労働環境の改善が期待されます。これにより、現場作業の安全性が向上し、労働者の健康と安全が保障されます。

技能者のキャリアパス提示

CCUSは、技能者に対して明確なキャリアパスを提示できます。技能者はスキルや経験を記録し、キャリアの目標設定やキャリアパスの計画を立てられます。これにより、技能者の自己成長が促進され、業界内でのキャリアアップが可能となります。

業界全体の発展

CCUSの導入により、建設業界全体の技能者の質が向上し、技術力や品質の向上が期待されます。技能者の能力向上により、建設プロジェクトの品質が向上し、競争力の強化が図られます。また、技能者の能力や経験が正確に把握されることで、業界全体の効率性が向上し、生産性が向上します。

情報共有の促進

CCUSは、建設業界全体での情報共有を促進するプラットフォームとして機能します。異なる事業者間での情報共有やベストプラクティスの共有が行われ、業界全体の連携が強化されます。これにより、業界全体の効率性が向上し、競争力の強化が図られます。

労働力の安定供給

CCUSの導入により、技能者の能力や経験に基づいた適切な評価と処遇が実現されることで、建設業界における労働力の安定供給が期待されます。技能者のキャリアパスの明確化や処遇改善により、建設業界への人材の定着率が向上し、業界の持続的な発展が促進されます。

CCUSの導入により、建設業界全体の労働環境や技能者のキャリア形成に大きな影響が期待されています。

建設キャリアアップシステムを導入後どうなる?

CCUSを導入すると、建設事業者の業務負担軽減が見込めます。
具体的には、

  • ICカードによる勤怠管理の明確化
  • スキルの見える化による採用の効率化
  • 工事の進行状況や関与者の把握が簡単に
  • 建設業退職金共済事業本部との連動による退職金に関わる事務作業の効率化

さらに詳しくご紹介

◇ICカードによる勤怠管理の明確化

ICカードを使用した勤怠管理システムが導入され、従業員の出退勤情報が正確に記録されます。これにより、勤怠管理の手間が軽減され、労務管理が効率化します。

◇スキルの見える化による採用の効率化

技能者のスキルや経歴がCCUSに一元管理され、建設事業者は必要なスキルを持つ人材を効率的に採用できるようになります。これにより、採用プロセスが迅速化し、労働力の適正配置が図られます。

◇工事の進行状況や関与者の把握が簡単に

工事完了後もICカードによる入退場情報が確認できるため、工事の進行状況や関与者の把握が容易になります。つまり、作業が正しく行われていることを確認しやすくなるということです。

◇建設業退職金共済事業本部との連動による事務作業の効率化

CCUSと建設業退職金共済事業本部が連携することで、退職金に関わる事務作業が効率化されます。技能者のキャリア情報が一元管理されることで、退職金の支給手続きがスムーズ化し、労働者の福利厚生が向上します

まとめ

CCUSの導入により、建設業界全体の技能者の育成と発展が期待されます。技能者の能力向上や処遇改善、業界の労働環境の改善、技能者のキャリアパス提示、業界全体の発展、情報共有の促進、労働力の安定供給といった多岐にわたる効果が期待されます。

CCUSは、技能者と事業者の双方にとって多くのメリットがあり、登録料や利用料を支払うことで利用できます。適切な手続きを行うことで、効率的な人材管理やキャリアの発展を支援する重要なシステムとなります。

藤枝市に本社があるSSPCのグループでは、【事業者登録】が完了しました。次は事業者登録ができるよう、進めていきたいと思います!

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